プログラム


演奏会のプログラムを作ってます。


山葵のプログラム冊子は、第1回目から変わらぬスタイルです。
イメージは、料理屋さんの「おしながき」。
比較的よみものとしての分量も最近じゃ多くなってきているかな。


毎回毎回、演奏会の練習しながら、
今回は、どうやってメンバー紹介しようかと、
悩むのですが、今回も、凝ってますねぇ。


わたしたちは、完全無欠、音だけで勝負!と
できるような種類の人間ではないので、
お客さんと「感覚」がリンクするなんかの
きっかけに、とコトバに頼っちゃいます。(笑)


なんたって、編集してるのは、「編集を生業」としている
人ですからね。毎回記念になります。


頑張って編集してくださいね〜〜T郎さ〜ん!!

オーボエのA


ウィーンフィルを聴いてきたのですが、
チューニング、オーボエのAではなく、もうキュッヒル氏が
さくっとA出して、さらりと合わせてました。
(もはや443どころか444、445にも聞こえたけど)


あれって、とってもスマートで美しい。。。


昔はあのチューニングがあって、そしてこころを合わせるみたいな
気持ちがして好きだったけど、
いつまでたってもべろべろ音たれながしてる
チューニングとかは、むしろ気分を害するし
音だけ流してて、ちっとも合ってないのとかは、
帰ろうかとすら思う。。。


室内楽だと、もはや舞台上ではしないってこともあるけれど・・・。


その点、前回の演奏会では「しすぎ」マシタね。
あれは、もちろん会場の空調が思いっきり原因してましたけど。


演奏のみならず、スマートな舞台マナー、
学んでいきたいところです。

近衛秀麿の大交響曲


最近出版された本で「近衛秀麿―日本のオーケストラをつくった男」という
のを読んでいて、週末、とあるオケの演奏会で、近衛秀麿の「大交響曲」を
演奏するというので、行ってみた。


近衛の「大交響曲」といっても実際は、シューベルトの弦楽五重奏曲の
オーケストラ版編曲。シューベルトの死ぬ2ヶ月前に作曲された
この曲は山葵でも、非常におなじみの曲。50分にわたるこの大曲を
そもそもシューベルト交響曲のスケッチとして書いていたというところから
発起して自らが編曲したというから、まぁ、大胆!!と思わざるをえないけど
「日本」の「あの時代」の「音楽家」としての勝手なイメージを持っていた
私には、とても「素直」な編曲に聞こえ、「へぇぇぇぇ」と興味を持った。


もちろん、原曲との音の違いや、付け加えたであろう旋律は
「あの時代の人」っぽかったけれども、室内楽をやる身から見て、
ここは、オケだったらこんな感じ・・・とイメージしていた楽器の割振りが
7〜8割一致したのは面白かった。楽器の特性への理解と
オケの機能をよく理解してるんだろうなと思わせる編曲手法は、
3楽章で特に感じられた。そして、シューベルト、ほんとに
オケを想定して書いたのだわ!!と思わせる響きがした。。。


2楽章などは、、、やはり弦楽器5本のあの崇高さには
適わないと思ったけれどね。。。


でも、そもそもチェロ2本の曲だけれど、コントラバスが加わることによって
ぐいっと響きが広がったし、トランペットのスパイスや、トロンボーン
和音、ホルンやオーボエの音色感なんかは、「巧い」と思いました。(編曲がね)


しかしながら、果てさて一体
演奏していたオーケストラの中で、どれだけこの曲知っているだろうと
少し思いました。近衛秀麿の曲を弾いているのではなく、近衛秀麿
追求したシューベルトの響きを聴かせるべきところを、シューベルト自体の
世界観を感じられなかったのはちょっと残念。君たち、室内楽で弾くことに
なっても、そういう風に弾く???って、ちょっと尋ねたくなりました。


まぁ、それはさておき、
日本の音楽界のパイオニア世代の大胆不敵だけれど
おもしろいことに果敢に挑み、それについての裏づけをきちんと
身につけていたあたりが、なんだか、ロマンな感じがして、
晩年の悪噂はともあれ、おもしろい音楽家を見つけた気分になったなぁ。


オケ版のスコア見てみたいな〜。もし出てるなら
某☆やL管あたりで室内楽的にアプローチして、あの
シューベルトの世界観をより広げて欲しいなぁと思った。


曲は2管編成、トロンボーン3本。あれ、ホルン4本だっけか・・・。
ちょっと忘れてしまったけれど。。。

は。

バッハのドッペルコンチェルト


とあるご縁・・・とでも言えばいいかな、
TANちゃんと私でバッハの2台のヴァイオリンのための協奏曲を
12月に本番で弾くことになりました。


TANちゃんとは、もはや何曲もの室内楽を共にしてますが
二重奏は初めてかもしれません。まぁ元を辿ると師匠同士が
一緒に弾いてたりすることもあるようだし(笑)
いろいろと話も通じやすいし、楽しく弾いてます。


はてさて、バッハ。
私が久々に楽器を弾いたからかもしれないけれど
あふれてくるあふれてくる・・・
あふれすぎて、ほとんどとりこぼしてます・・・(汗)
あふれるけど、弾き表しきれない歯がゆさ、もどかしさよ。


バッハの音楽をこねくりまわして過剰装飾にするのを
毛嫌いする人もいると思うので誤解されないように
書かなきゃと思うのですが、そもそものバッハの楽譜を
ただ指でなぞるだけで、
この音はここに行きたくてしょうがないらしい・・・とか
ここはまだ・・・まだ・・・でも、どうにも抑えきれなくなって、
あふれる・・・とか、ここは、もう何もなしに、ただ、ノンヴィブラートで
すっと、なにかに寄り添うように・・・とか、5月の風だったり、
矢印だったり、、、いろんな要素がみっちりとこめられてて
えもいわれぬ気持ちになります。


ドミナントをいくつも重ねて、
挙句転調して、さらにドミナントを重ねていく感じは、
くるおしくて、ちょっと涙、ぴぴっと出てきそうで
「ああ・・・うう・・・おぉ・・・」とやるせなくてくるおしくて、
それを重ねてきて、ふわっと長調に変わられた暁には、
「苦悩」を超越して再び気づく一回り大きくなった「想い」の
ようで、すっと涙が流れてくる感覚・・・無意識に泣けちゃうみたいな・・・
それは、人間の営みに似ていると思います。。。


う〜ん。バッハ・・・すごい。。。




とか言いつつ、今、ブラームスの弦楽五重奏の1番が
流れてきて、その響きの大きさと、優しさのようなものに
押し包まれて、あうぅぅぅぅ〜〜〜と身悶えしてしまいました。(笑)


ま、それはさておき、バッハのそうした
楽譜の矢印たちに、ロマンティックなものを
感じすぎると、いやらしく不潔な演奏にもなりかねない
わけで、そのぎりぎりのところを見つけ出すのが
きっと、えもいわれぬ楽しみなんだろうなぁと
思うのでした。(HAL)

秋だから


私の場合秋に限ったことではないけれど、
今週は、月火水木土・・・と演奏会に出かけまして、
自社公演も含め、朝から晩まで音楽に漬かってます。


オペラにオケに室内楽と、無作為に聴き歩いてますが
昨日一昨日は、違いが顕著すぎて音楽の奥深さに
あらためて、、、脱帽しちゃいました・・・。


一昨日は友人のおこぼれをもらって
ローマ歌劇場の「リゴレット」を鑑賞。
私はオペラ関係は、「基本のき」しか知らない程度で
なかなか自分で買って出かけることもしないし、DVDとかは
見るけれど、なくちゃ生きられないタイプではないかもしれません。
まぁ、それはさておき、
ハッハッハ、イタリアはやはり明るいなぁ。
リゴレット悲劇だろうがなんだろうが、
ボンジョールノ、マンジャーレ、な音がするし
多少の音程のズレなど、カッカッカ〜と気にしてない感じだし、
でもとにかく自分(奏者)が物語と共にノッてきたら
メロメロにアツアツに弾くし、吹くし・・・
「がちょ〜〜〜〜ん」って場面には「ガチョ〜〜〜〜〜ン」って
音がちゃんとするので、客は安心して感情移入出来るというものです。(笑)
そう、音の流れるままに、自分もまた、嬉しがったり、悲しがったり、
絶望したり、復讐の魂を膨らませたり出来る・・・そこがオペラは楽しいかもしれない。
(奏者のやる気はともかくね)歌は頑張ってるし・・・。


一方、昨日でかけたのは「ハーゲン弦楽四重奏団」の
オールモーツァルトの演奏会。
弦楽四重奏の苦しいほどのストイックさと「端整」という
言葉がぴったりな美は、、、確かに頭を使って聞いているかも。(笑)
ハーゲンは、これまでの来日でも何度か聴いてますが
ヴィオラのヴェロニカが産休だったりしてオリジナルメンバーで
聴くのは久々な気がしました。


彼ら独特の、「燃え」(熱いところでは4人が髪振り乱すようにして
ゴーゴー弾いている様)は健在ながら、モーツァルトの精神的な
静謐さや清廉さもよく表れていて、そのコントラストが自由自在で、
いや、自由自在すぎて、むしろカルテット弾くのが怖くなりそうでした(笑)。


筋書きのない楽譜は、聴くものに「ただ美しい」とも思わせるし
自分の毎日との重ね合わせで感情移入をもさせるし、それでいて
4人の力を極めて細部まで制御しながら作られる音楽は、なんとも
ストイックな面があって。。だからこそ、探求心をそそられるわけで。


いやはや、ローマもハーゲンもどちらも、「音楽」しかり。
でも、これだけ顕著に違うとね、思わず、ほえぇ〜〜と驚くけれど、
「聴く」側は・・・あれこれ考えず、ひとまず【心のままに
聴いていればいいのよね。


そう。「プロシア王」は、やはり、美しいのだ。


そう。「カルテット」は、やはり、面白いのだ。


ボロディンカルテットの「死と乙女」のCDを聴きながら
10月来日のボロディンカルテットや来年の
東京カルテットやベルリンフィルのカルテットなど
いろいろ聴きたくなったのでした。

第6回アンサンブルWASABI 演奏会


決まりましたよ。ようやく。わさび第6回演奏会。


もうこのBlogを見ている人なんていないのかもしれないけど(笑)


2007年2月17日(土)19:00〜の予定
大田区民ホールアプリコ小ホール


今回はピアノが復活!!
曲目は今挙がっているのが

ブラームス弦楽四重奏 第3番
ドヴォルザークピアノ五重奏曲


確定ではありませんけれど、
ひとまず速報でお知らせ。

第6回

ブログも放置されっぱなし状態で(笑)。

プログラムの予告どおり、「花見」の頃を
過ぎた先日土曜日、選曲?会議が開かれました。


が、


まだまだ形にもなりませんね。


さて、なんの曲になるんだろうなぁ。